胃カメラ前3日間にわたって飲むはずだった消泡剤が、2錠残ってしまいました。飲み忘れたに違いない。
胃カメラ前日の20時以降は、水やお茶以外は飲食禁止です。しかし、今朝イチゴの収穫をしている時にあまりにもおいしそうで、1粒(もちろん形が悪くて小さいやつ)をぱくりとやってしまい、寸でのところで気づいて喉に入るのは阻止しました。少し果汁が胃に入ったかもしれません。

やはり、どこか抜けている。

さて、周囲から散々脅されたまま、約束の10時病院へ行きました。受付で窮状を訴えても、ニコニコ笑うだけで誰一人「大丈夫ですよ。」とか「痛くないですよ。」とか言ってくれません。不安はマックス、恐怖の坩堝に飲み込まれながら診察室に案内され、執刀台(とは言わないか)に横たわりました。

いろんなものを飲まされ、右手に麻酔用の注射を刺され、執刀医(とも言わないか)の先生が現れて、ついにその時は訪れました。まずは麻酔注入。

と思ったら、注射針が血管を捉えていなかったらしく(私の血管はよく見えないので、約20%ぐらいの頻度で失敗します。)やり直し。成功。

しかし今度は、執刀医の先生が逐電してしまい、なかなか現れない。長い長い生殺しの時間が過ぎてもはや自分が誰かわからなくなったころ、先生は現れました。

「こ、怖い。」とおよそ60のおっさんらしくない弱音を吐くその口に、何やら筒状の物が差し込まれ、いざ、執刀。万事休すか。

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ちょっと目を閉じ、再び開けました。そうしたところ、

「はい。終わりましたよ。」
「えっ?まじですか。(何言ってんだこの人。)」
「マジです。」

嘘みたいです。何の痛みも感じませんでした。キツネにつままれたとはこのことか。昨日の西大寺観音院はお稲荷さんじゃないけどな。もしかして、寝てた?

待合室に戻ってしばらく待ち、呼ばれて診断結果を伝えられました。いつ撮ったのか知らないけど私の胃の写真が示されて、「逆流性食道炎」と「胃腸炎」という診断で、胃酸を抑える薬が処方されました。

病院を出ると、不思議の国のアリスとタキシードを着たうさぎが駆けていくのが見えました。
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とにかく今日、私は人間の幅を広げ、まだ胃カメラを飲んだことが無い人に向けて言う「大丈夫よ。痛くもかゆくもないよ。」という言葉を獲得したのでした。

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