「結婚は人生の墓場」などと言われたりします。確かに結婚当初は友人にも会いにくくなったし、好きなツーリングにも行かせてもらえなかったから、こりゃ大変な不自由を背負い込んだものだと嘆いたものですが、今結婚してからの30年を振り返ってみて、案外そうでもなくて逆に自由だったかなと思ったりします。

坂本龍馬の言葉に「世に生を得るは事を為すにあり」というのがあるみたいです。人生で大切なのは事業をすること、というふうに読めます。

もしそうだとしたら、背負うものが無いからツーリングに出たり反戦集会に参加したりなど好きなことをしていた独身時代は、どこか浮ついていて何かをやっているふりをしていただけで結局のところ「事」は何もできていなかった。

これに対し、このどうしようもない些末な人生で、結婚後にできた最大の「事」は、やはり子育てだったと思います。これは間違いなく妻がいなければできなかった。間違ってばかりでしたけど、どうにか次の世代を成人させることができましたし、感動で涙が出るぐらいプレシャスな日々でした。

それからあとは、イチゴ栽培ですかね。特に才能も無く何も知らない私が、こうして30年近くも独立した事業者として農業をやってこれ、家族の生計をどーにか支えることができたのも、妻がいてくれたおかげです。

つまるところ、バカで思い上がりで自由をはき違え、何をしたらいいのかわからずにいた自分が、結婚してパートナーができたことで初めて、何か「事」を為す自由を得た。ひとりじゃ何もできないから、ツインカムエンジンが必要だった。

そんな感覚でいます。

またまたどうでもいい話ですね。いつ死ぬかわからないので、まだ生きている今日、こんなことも書いておきます。

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