コロナ禍前に好きだったお店探訪シリーズ。

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倉敷美観地区は「手打うどん おおにし」。昼前、びっくり仰天の大行列。やめとこうと思って先へ歩きかけたのですが、「ちょっと待て。せっかく来たんだし。」と思い直して引き返し、番号札を打ち出して最後尾に並びました。

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メニュー。

名物「カレーうどん」はメニューから外れていました。カレーうどんの出汁を作るのは大変なのです。それを一手に担ってくれていた初代の引退により、そっとその役目を終えました。

コロナ禍でお客さんが少ない時に、スタッフで己を見つめ直し、未来へ向けて作り直したメニュー構成とのこと。厳しい時代を越え、「おおにし」大復活ですね。

外で待っている間に、関心を持って中を覗くお客さんに、おおにしがどんなに旨いかどんなに素晴らしいかを全面展開し、客引きに努めました。外人さんに「ベリーデリシャス!」と渾身の英語で伝えたのですが、何故か去って行かれました。

そしてついに、順番が回って来て奥のカウンターに通されました。私のような泡沫客をおぼえていてくださって、光栄至極に存じます。

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注文はもちろん、夏の珠玉メニュー「瀬戸内おろしレモンうどん」。大盛り。

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レモンが乗ってるだけじゃありません。力いっぱいこれでもかとレモンを搾ってぶち込んでくれてあります。目の前でやってんだから本物です。皮まで食べられる、やわらかい国産レモン。鰹と昆布とレモンが乱舞して、器の中で奏でる狂騒曲。

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手打ち。ちゃんと足で踏んでコシと粘りを出してくれている麺です。ものすごいコシ。これは粉を変えたなと思ったら、やはり純香川産に全面転換したそうで、おおにしの新時代を告げるにふさわしい出来栄えかと思います。

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相変わらず、ちゃんと入れてくれてある切れっ端。遊び心も十分。

夜朝旨い麺を打ち、お店ではどっしり構えて安定感をもたらす二代目と、あの頃はまだ新米だったのに今や店の中心人物として立ち振る舞う若き三代目、それから、指示を受けて任せろとばかりに的確に動いて次々にうどんを作り上げていくスタッフの見事な舞台を、それだけでお金払ってもいいという思いで見ていました。

このお店は大丈夫ですね。メリーベリーと違って。

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礼法「全部飲み干しの儀」。

また盛夏に来ますね。みなさまのご健康をお祈りいたします。

お店の外は、まだまだ行列でした。