夕刻、どうしたわけか気がついたら児島にひとり立っていまして、せっかく天がくれたこの千載一遇のチャンス、只じゃ帰れない。帰路の児島線、妹尾のファミリーマートの信号を、万難を排して右折しました。

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目指すは玉ちゃん。実は、いつも秘かにお慕いしているラーメン屋さんです。何年振りでしょうか。

まだ18時前で、客は私ひとり。

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「大盛りそば、麺硬めで。」

いや待て。「2ツ玉」があるじゃないか。今度いつ来られるかわからないこの身、出来るだけ食べておきたいものだ。

「あのー、すみません。やっぱり2ツ玉でお願いします。」

いや待て。玉ちゃんのスープぐらい、わかめを受け止めるものはない。海洋民族の遺伝子がむずむずと起き出す。

「あのー、何度もすみません。もしよければ、わかめもトッピングしてもらえませんか。」

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というわけで、結局のところ「わかめそば2ツ玉麺硬め」。¥950で妥結。

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麺硬めにしなくてもいいかなとちょっとだけ思った麺は、いつまでもしっかりしていて、濃厚だけどくどくない、たぶん無化調のスープを持ち上げる。

いざ、あの毒舌おかしらを黙らせた渾身のラーメンを、久しぶりにいただきます。

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分厚いチャーシューが、チャーシュー麺かというぐらいいくつも乗っています。

このあたりまで来ると、麺とスープとわかめとチャーシューに(ネギも)混然一体で攻められた脳の味覚中枢のやつらが、涙流しながら大笑いで跳ね回っています。

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礼法「全部飲み干しの儀」。楽勝です。旨いので。

18:00を過ぎると、狭いカウンター席ではまかないきれないほど多数のお客さんが訪れます。麺旅人のプライドにかけて、大急ぎで胃袋にぶち込み、お勘定を済ませて店を出ました。

空の丼を、カウンターの受け渡し台にお返しするのを忘れずに。


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