若い衆は知っているかどうか。

昔、ＪＲは「国鉄」という国営企業でした。わたくしらが高校生の頃は、国鉄で学校に通っていました。

国鉄職員というのは当時の公務員ですから、お客さんに「ありがとうございます」と言葉をかけることは全く無く、あまり親切な感じではなかったですね。

受験で名古屋に行って、名鉄という私鉄に初めて乗った時、駅で言いようのない違和感を覚え、この違和感の由来について考え続けました。そしてたどり着いたのは、改札で駅員さんが「ありがとうございます」と言ってくれたという、驚愕の事実でした。

その国鉄も、国民の財産の不当な売却だとか、労働運動つぶしだとかの批判を押し切って、１９８７年ついに民営化。

その年の夏、岡山に帰省した際に邑久駅に降り立ったところ、駅員さんが「ありがとうございます」と言ってくれたことにびっくり。しかしこれはこれで、すごく違和感がありました。駅員さんたちとても鬱陶しそうで、言わされている感がありありでしたから。

そのＪＲも、来春で発足２８年。世の中すっかり様変わりしました。

TTRA_009