今日、妻がこんなシーンに出くわしました。
長船のスーパーマーケット「敷島や」の入口で、おじいさんとおばあさんがすれ違いました。その時のおふたりの会話。
「こんにちは。久ぶりじゃなあ。」
「こんにちは~。。」
「顔はわかるけど、誰か思い出せんのよ。」
「ほんまじゃなあ。」
「ははは。」
「ははは。じゃあ。」
そのまま、反対方向に歩いて行ってしまった。
妻、絶句。
えっ?それだけでいいの。それで、会話終わっていいの。相手の名前とか、確かめなくていいの。
あまりに不思議な出来事がおかしくて、妻はそれからしばらくそのご老人と空間をご一緒した店内が楽しくて仕方なかったという。
我々の世代なら、まだ邪心が残っているから、名前が思い出せなくてもわかったフリして挨拶し、後で必死に思い出そうとしたりするかもしれない。しかし、そんなみみっちい煩悩など超越したところで、人生を達観したような泰然自若としたご老人の振る舞い。
なんだか、素敵じゃないですか、と思ってしまいました。
こういう日は、絶対この歌ですよね。
「年をとるのは素敵なことです そうじゃないですか
忘れっぽいのは素敵なことです そうじゃないですか
悲しい記憶の数ばかり飽和の量より増えたなら
忘れるより他ないじゃありませんか」






