おとつい、妻の好きなスニッカーズを買ってきてテーブルの上に置いておいたのだが、今朝になって妻が食べようとしたらブツが無い。
妻は食べていないと言うし、俺ももちろん食べていないので、これは娘が食べたに違いないということになった。しかし、起きてきた娘に聞いたら食べていないという。
じゃあ、誰なんだ。お互い、怪しそうな目で表情を探る。このままでは、家族成員が疑心暗鬼になり、家庭不和に陥りそうだったので、必死に捜索した。
そしたら、なんと、居間のゴミ箱から、見るも無残な姿で発見されたのだった。
スニッカーズの袋。
実況見分すると、袋が縦に裂いてある。俺はこんな開け方はしない。
俺は妻を疑った。食べたのに、忘れているんじゃないか。しかし、妻は強く否定する。そのうち、娘が第一発見者が怪しいと言い始め、捜査の行方は混沌としてきた。
ここで容疑者3人の主張を整理してみよう。
(妻) 歯が痛いのでスニッカーズは食べられなかった。スニッカーズのねっとり感は、食べれば絶対に覚えている。それに、スニッカーズを食べた時は、このゴミ箱には捨てない。
(娘) スニッカーズは嫌いなので食べない。
(俺) 絶対に食べていない。袋はあんな開け方はしない。
常に事件は現場で起こっている。現場に張り付いた捜査が続けられ、ガリレオはその場にいた人物の証言の矛盾を鋭くついていった。そして、容疑者は一人に絞られた。
俺か?いや、絶対そんなことはない。食べていない。
完默非転向で戦い抜く。