新そばの季節。やっぱり今は、そばがうまいですね。麺旅人としては、今そばを食べなくてどうするのだ!という、喜びと焦りの入り混じった緊迫感を持って毎日暮らしています。

いちごの摘果が意外に早く終わり、おまけにいちごの登熟が遅れているので、ここで例年になくちょっと時間の余裕ができました。残された人生、時間が有り余っているわけじゃない。プレシャスモーメントを大切に生きよう。
今日は雨。妻のリクエストは、「温まるかけそば」。じゃあ、あの店にしようよ。

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藤正庵

まだ食べたことはないのですが、このお店には「藤正そば」というけんちんそばがあって、これは絶対うまいに違いないと狙っていたものです。お店自体は、おじゃまするの4回目ぐらいです。

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ありましたね、「藤正そば」。わたくしは「十割そば」、妻は「藤正そば」を注文しました。

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十割そば

麺硬めにてお願いしました。前回はちょっと麺の歯ごたえが弱いかなと思ったのですが、今日の麺は、非の打ち所のないというべき完成度です。それにここのだしは本当にうまい。鰹と昆布と干し椎茸がいい仕事をしてくれています。

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藤正そば

これがお目当ての「藤正そば」。妻の証言によると、丼までちんちんに温められていて、体の芯まで温まったとのこと。
となりで物欲しそうに眺めていたのに、麺1本さえくれなかったから、最後に残った汁だけ飲ませてもらいました。藤正庵自慢のだしに、牛蒡の旨みが加わってめまいがするぐらいうまかった。

「こんなおいしいそばのだしに出会ったことがない。味に深みがあって、幸せ気分になれた。私は幼少の頃から年に1回ぐらいしかそばを食べなかったし、母は変なまがい物のそばしか出してくれなかったので、そばはまずいものだとばかり思っていた。それが・・・。」

最近突如として、そばについて熱く語るようになった妻でした。

わたくしの中で、株が急上昇した藤正庵でした。また来ます。