2009/08/16撮影
これは1年前のイチゴ苗の様子です。何者かにボコボコにやられています。これがミカンキイロアザミウマによる食害です。一昨年から突然うちの畑に現れ、経営に大打撃を与えた酷い奴らです。もう思い出すだけでも寒気がしますよ。
ミカンキイロアザミウマ。多くの花卉、果樹、野菜を加害する難防除害虫です。特に花が大好きで、イチゴの花に取り付かれたら果実は商品果になりません。イチゴの花がない夏場は、写真のようにしきりに苗を加害します。
参考までに、わたくしの防除歴を記述します。
<化学、生物的防除>
ミカンキイロアザミウマに登録のある農薬としては、モスピラン、コテツ、アファーム、トクチオン、カスケード、マラソン、アーデントなどがありますが、全く効きません。逆に元気になってるんじゃないかと思うぐらいです。農薬の使用回数増やすだけですので、使わない方がいいです。
効果があり、しかも卓効を示すのは、「スピノエース」。一昨年初めて使用したら、一網打尽にしてしまいました。でも昨年は、ちょっと効果が落ちたような気がしました。「特別栽培農産物ガイドライン」では農薬の使用回数にカウントされない、安全性の高い農薬です。ただし、使用できるのは、年に2回以内。
もうひとつ効果が期待できるのが「ボタニガードES」。散布して害虫にかかると、表皮にカビを発生させて寄生させ、殺してしまいます。もちろん農薬の使用回数にカウントされません。
昨年は最終的には、これで退治できました。他の殺虫剤や「粘着くん」と混用すれば効果が上がるという説もあります。
<物理的防除>
青や黄色の粘着テープで成虫を誘引し捕獲する方法と、地上1㍍ぐらいまでしか成虫は飛べないという特性を利用して、作物の周囲に1.2㍍以上の編み目が細かいネットを張りめぐらす方法があります。これは試してみたことがないので、効果はわかりません。
<耕種的防除>
3年前から隣のアヒル田に緑肥としてレンゲを播きました。ミカンキイロアザミウマが発生したのが2年前ということで、符合しています。たぶんレンゲの花がミカンキイロを呼んだに違いないと思い、今年の春はレンゲを咲かせませんでした。そしたら、今のところ全く被害は無し。どうか、このまま奴らが来ませんように。
2014年記す。
普及センターに見てもらってミカンキイロという診断だったのですが、2013年に再び見てもらったら、バクテリアという診断でした。ミカンキイロの対策をしても効果が無いのは当たり前でした。







