いつの頃からか知らないけど、既婚女性に対する配偶者の呼称として「ご主人」という言葉が使われるようになりましたよね。わたくし、これ嫌いです。明らかに「夫」という意味と「主人」という意味を混同していると思うから。


家族の成員の中で誰が主人かなんて、すぐれてその家族の主体性に任されるべきものであって、別に妻が主人であったっていいんだし、家族の成員全部が主人だという家族があってもいい。そういうことへの配慮無しに、外から勝手な価値基準で「夫=ご主人」という概念を持ち込むことは、夫には主人であることを求め、「主」の対義語が「従」であるなら、妻には夫への従属物であることを求める、横暴な接し方だと私は思ってしまいます。


多くの女性は常に、誰かのお嬢さんであり、誰かの妻であり、誰かのお母さんであり、誰かのおばあちゃんであって、自分の名前で人生を生きることがないと、フェミニズムの運動が問題提起してから久しいのですが、その現状をうち破るべき女性自身が、「うちの主人が・・」なんて進んで話すのを聞くたびに、いいのかなあなんて違和感を覚えてしまいます。ごめんなさい。生意気ですよね。


なんか嫌なので、私のことを「ご主人」と呼ばないでいてもらえるとありがたいです。それから誰かの「旦那さん」のことを「ご主人」とは呼ばないかもしれません。(時々流れで言ってしまったりしますが。)これも許してもらえるとありがたいです。

なんだか知らないけど、こんなことにこだわってしまっている奴なんです。